サーバー分散なXanaduみたいな

 tdiaryはてなといい、id:ishinaoさんの動きといい、blogの流行といい、なんとなく朧気につぎのウェブのインフラ、言葉あってるのかわからないけどミドルウェアが見えてきそうな気がする。そしてそれはやはり基本的にはXanaduがやろうとしたことを離合集散できるプラグアンドプレイな複数サーバで、しかもサーバやサイトをまたいでいることを隠蔽してシームレスに、ということになるんだとおもう。考えて見れば、開発時点ではすごい大変でも、そのソフトがデファクトスタンダードhttpdみたいになってつかわれるようになれば、それ以後はユーザーにとっては何の苦労もない。というかそういう部分でいかにシームレスさを演出して隠蔽するかというのは大きな課題なんだろう。

 こころみにデータベースソフトに何ができるかを考えて、それをいかにシームレスに全ネット空間でできるかを考える。と、やっぱりhtmlはもっとxmlなんなりで意味記述をしてほしい。書評リンクなんかも書評を書く人がまずページのどこかにこのページには書評がある、というタグを書き、そして書評の各項目についてもそれぞれ意味によるタグ付けをする。それが可能であれば、技術的な実装のほうはだいぶ楽なはずで、はてなtdiarywikiでひとがあたらしいタグをおぼえなくてはいけないのは、ある意味でhtmlが不十分だという尻拭いをしているようなものだ。

 ぼくはぎじつ的なことはやはりわからないのだけど、いつか将来には、そうした分散処理で安全を考えると、データをサーバに依存しないように、十分な冗長性を持たせて、ばらばらにいろんなサーバにばら撒いて、いるときはまたかき集める、というやりかたをしなくてはいけないかもしれないとおもう。処理がすごい重いだろうけど、もしそれができれば、特定のサーバが飛んでも、ある意味でデータは全ネットにうすくひろく保存されてるわけだからつよいはず。

 ただ昨日も書いたけれど、人間のほうはそうそうストック・テキストフロー・テキストという区別から逃れられないので、フロー・テキストのつもりで書いたものをいつでも再ソートしてストック・テキストのようにあつかえるシステムにしても、むしろ、どっちつかずのあいまいで目的の明確でないものを書くことになるのではないだろうか。

 すくなくともそれはいろんなcgiをあきっぽく使っていて、レイアウトをフロー志向にしたりストック志向にしたりして迷ってきた経験ではそうなる事が多かった。その辺はやっぱりそう簡単ではないと思う。

 基本的な欲望としてつぎのようなことが上げられると思う。
 が、以下、大半は無茶であろう。

 自分の言及(あるいはその事実)が言及しているページに即時的に反映してほしい。
 自分の書いたことへの言及(の事実)が即時的に自分のページに反映されてほしい。

 インターサーバー的に、テキストを意味を単位にソートしたい。
 複数のページ、サイトに表示されているあるテキストの実体、あるいは本体、あるいはどれかひとつが変更されれば他も同様に変更されてほしい。(Unixのリンクのように)
 しかもできたら無限リドゥできるとうれしいが無理でも履歴が残るといい。
 なんらかの形で版権表示がテキストに埋め込まれるとなおいい。(Xanadu

 (しかもこうした機能がなんらかのメタファーによって一貫性を持たされなければいけない。でないと、あつかえなくて大切なテキストを切り刻んでなくしてしまうのが落ちである)

 まー考えればいくらでもありそうで、しかし比ゆ的な一貫性なく出していくと混乱するばかり。
 基本的には「一方の変化に他方を自動的に連動させたい」というのがひとつの柱で、
 もうひとつが「タグ付けしてデータ化されたテキストについてはウェブそのものがMS Accessであるかのようにあつかえてほしい」ということだとおもう。ていうかエクセルでもいいんだよな。

 結局、いまのサーチエンジンでの検索がそれなりの勘を必要とするものであるのは、サーチが全文検索でしかないからで、htmlがまったく実際は構造化なんぞされていないからである。

 だからじつは技術的なことはそれとして、わたしたちはむしろ、つぎのウェブの「メタファー」を考えることのほうがおそらくは大事なのである。

 そういえば、インフラ的なソフト、はてなとかwikiとかインターフェイス部分に関して、規約を作ることはけっこう重要だと思う。htmlのフォームに関する規約をおおはばに拡張するとかするのが筋なのだろうが、そうでなければいっそjavaウィジェット使っちゃうとか。(適当)いやそういうことよりフォームにつけるidの命名規則なんか統一されてるほうがいいだろうなというだけなんですが。

 たとえば:というかhtmlがもっとすっきりオブジェクト指向なら楽。それでレイヤー構造。
 
 理想的には、ひとつのファイルの中で、すべてのタグに番号がふってあって、urlとプラスして、テキストが一意に定まればいいんだよなあ。まあ、こんどはそのなにがどこにあるという情報なんかどーするんだ、ということになるけど。それにウェブの最大の特徴は改変著しいということだし。それが管理をすごいむつかしくしてる。リンク切れなんてざらだし。

 いかん。さっぱりだ。またあとで考え直そう。