純粋人種主義批判

引き続き人種概念について資料集め。
どうも民族概念の混乱とか曖昧さって、ひとが人種差別はいかんといいながら、人種の存在は認めているところにあるような気がしてきた。あと、民族概念も、色濃く人種概念を暗黙のうちに隠し持ってることが多い。

http://www.saga-med.ac.jp/academic/meeting/anthrop/sympo/s.html
http://drhnakai.hp.infoseek.co.jp/sub1-20-1.html

http://village.infoweb.ne.jp/~fwgj9369/mystery/Jewish%282%29%2ehtm
ユダヤ人とは何か。

http://www.geocities.jp/azabubu/freepaper/naka2.html


ところで、このひとのページ、異様になかみがたくさんあって、すごいおもしろいです。ブックマーク推奨。
http://www.let.kumamoto-u.ac.jp/cs/cu/medanth.html

多分、まとめると、人種は、生物学的根拠があると観念された実際は社会学的概念だと。で、純粋に遺伝学的なことをいうと、個人差よりも小さな、そして不連続な境界を持たない、つまりある種の分布の傾向として、ひとが人種というとき想定しているような、形質の差異の分布の偏りはたしかにあるが、それは、数万年前に存在した人類が地域的にそれぞれ隔離されて分化して気候に適応した時代の「名残」としての傾向性に過ぎないのであって、こまかな、あるいは厳密なことをいえばすぐに破綻する概念でしかない、ということ。

つまりすっごい昔に行き来が不便だったころ、すごい長い時間かけて地域の気候とかに適応して遺伝子プールが分化しつつあったころがあったけど、その後行き来が活発になるとどんどんまた混合してきて、歴史時代に入ってからはもう、人種というものを概念としてたてることに意味があるような不連続な差異や境界はない。しいていえば濃淡の差異のようなものが残存しているけれど、それは個人差よりも小さい。