ナウシカとテロル

冷戦期の芸術においてはエニウェトック的な、絶滅の後、終着の浜辺に打ち上げられたものたちの共同性というシェーマがある。コナンも、押井のうる星の雰囲気もそうだ。歴史の終わりのあとの原初の不毛な「打ち上げられ」感覚。エヴァの結末もこの系譜に位置付けられる。銀河帝国の興亡的状況において、ファウンデーションを希求しないことを肯定的に私は考えたくはない。そしてこのファウンデーション、文明の待避所テーマという形で、ナウシカマンガ版へと回帰する。バラードと宮崎駿安部公房、砂漠。