愛国心
だいたいこんな感じ。
http://jouno.s11.xrea.com/archives/diary6.html
すべてのひとの出自は雑種性のものなのだから、具体的な出自への愛は雑種性で国家横断的なものにならざるを得ない。それを抑圧し「純化」させ、外部に属すると「判定」されたものは疎外されて、他者へと投影される。そして抑圧を維持するために他者は憎悪される。そうしたメカニズムは例外なく不自然なものだが自らを自然なものへと変身させる。
勿論、それとは並立的に、ひとつの「組織」あるいは「結社」、「制度」としての国家との契約と誠実、忠誠の問題はある。だから、それが、選択されたもので、相互的なもので、移動・破棄可能なものとしてあるかぎりで、否定されるべきではない。というより人権ですら国家という共同性を必要とする以上、現実的には逃れられないだろう。だがその場合、感情的にどのような関係を国家と取り結ぶかはまったくはたがとやかく言うことではないし、出自との関係で帰属が理念的に強制されるべきでもない。そういう意味では中世や、古代の都市国家が乱立する状態なんかでの政治的帰属と個人的愛郷心との関係なんかは面白いかもしれない。
混血、雑種、移民、難民、亡命者、国際結婚者を抑圧するような議論はだめだ、とシンプルに言ってもいいんじゃないだろうか。