人間喜劇とルーゴン・マッカール叢書

http://plaza9.mbn.or.jp/~hase1/Balzac3.htm

http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0707.html

vermilionの参考に。十九世紀小説は本当に面白かったのですよ。
わくわくするような実験の時代。

バルザックの「人間喜劇」はひとつ時代を全体として描こうという試み。
同じ時代を舞台にさまざまな小説を書き、たまにほかの小説の主人公が脇役で出たりする。そうして、そうすることで、ひとつの「社会」を全体として浮き彫りにしようとした。単純に、人物再登場、は素敵な手法です。

ゾラの「ルーゴン・マッカール叢書」は遺伝と環境が人間を作る、というテーマというか設定を立てた上で、ひとつの家系をさまざまな小説でえんえんとえがいていく。そして人物や性格を設定するときはかならず、遺伝と環境を元にして設定する。これも小説のつながり方としては非常に面白くて、この小説の主人公があの小説の主人公の姪で、だからこんなに酒で失敗するのかとか。