倒置法

最近ギリシア古典を読んでいるのだけど、どうしても呉茂一さんの翻訳が耐えられない。褒貶ともにあるみたいだけど、なぜ誉めている人もいるのかよくわからない。読みにくくて仕方ない。もしかするとギリシア語に忠実なのかもしれないけど、日本語になってなければいい訳とはいえないだろう。要するに、何が読みにくいといって、奇妙な倒置法を乱発することで、もとが倒置法なのかもしれないけど、日本語は倒置法にすると屈折語と違って、どこにかかっているのか分からなくなることが多いし、意味の読み取りでもものすごく不自然になる。関係代名詞なんかで語順を保存することは必ずしも非難されるべきことではないけれど、それを倒置法という形でするのは絶対変だ。それに対してたとえば高津春繁さんの翻訳は読みやすくてよかった。

うーん、呉さんのせいじゃなくてホメロスのせいなのかなあ。原文みれないからそのへんは保留すべきなんだよなあ。どっちのせいにしろ、倒置法だらけの文章はどうにかしてほしいのはたしか。